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February 06, 2008

[Hawks]

パウエル問題

まだ、真実は解明されとらんけど、ここまでの情報を整理しておこう。

先入観を廃し、フラットに三者の発言を聞いていると、当初、オリックスの手続きが進んでいない間隙を突いて、ソフトバンクが横取りしたかのような印象だったが、今は、少なくともソフトバンクはオリックスと決裂したパウエルと普通に交渉しただけのように思える。横取りとか、後出しとか、そういった類の話ではなさそうな気がしてきている。

実質3ヶ月のプレー禁止、という、二重契約に次ぐ最悪の(しかも強制力の無い)勧告をして恥の上塗りをしたパの会長。
責任の所在を明確にしない最悪の結果だ。

ただ、現時点では核心部分が曖昧なまま。
そこを、パ・リーグ連盟、および機構で、統制すべき立場として、きちんと精査確認のうえ事実関係を究明し、然るべき裁定を下してもらいたい。

1.オリックスとパウエルの契約は有効か

パウエル側の言によれば、条件合意に至っていないにも関わらず、オリックス側が虚偽の説明により統一契約書にサインさせた可能性がある。
パウエル本人と代理人の説明はこうだ。

パウエル投手

「スズキ・ヨウジ氏から電話メッセージがあり、自宅にファクスで届いた。ビザの取得を早めるために、サインをくれということだった。ビザ取得のために使われるのを確認した上で受け取っていた。」

代理人:ランディス氏

この書類(統一契約書)へのサインの意味を球団に確認したところ「まだ契約は成立していないが、(契約後に)ビザの申請をすると、発行が遅くなるから」と聞かされた。在留資格認定書を早急に取得するためという理由を強調して、球団が直接、パウエルに署名をさせた。
「サインしたものはあくまでビザの申請に必要なもの。契約合意のサインではない。すべて日本語で書かれたもの(統一契約書)をどうやって理解できるのでしょうか。」
「オリックス側が金額などを記した文書を送ってきたことはない。パウエルがサインしたファクス書類は、ビザ申請のためのものと言われた。正式な契約書なら少なくとも郵送で送るべきもので、実際にソフトバンクは渡米して持参してきた。もしオリックスが、金額などを記した英語の正式契約書のサインを持っているのなら、我々に見せてほしいよ。」

これに対し、
オリックスは「逃げ口上」と激怒
との報道だが、それ以上の突っ込んだ反論がない点で疑問も残る。

もし、これが本当であれば、契約条件に合意していない状態にも関わらず、虚偽の説明によって契約書にサインをさせたということ。
この点に関しては、パウエルと代理人も迂闊と言えば迂闊。
が、「契約書」と説明せず、和訳も添付せず、ただ単にビザの申請に必要な書類としか説明せずにサインを迫ったなら、致し方ない面もある。
仮にそうであったなら、かなり悪質である。

ここまでは、パウエル側の言を信用した場合。
パウエル側が予め口裏を合わせて、そう虚偽の説明をしている可能性も否定できない。

が、パウエル側は「渉外担当の鈴木陽吾氏の説明」と、その発言者まで明示しているが、それに対するオリックス側の明確な否定がない。本当にそう説明した事実がないのなら、名前まで出されているからには明確に否定しそうなもんだが。

このパウエル側の説明が真実なら、そもそもオリックスの統一契約書のサイン自体、だましてサインさせたものとなり、契約自体が成立しない。二重契約もクソもあったものではない。

もっとも、当初のオリックス中村球団本部長の発言にもあったように、オリックス側としてもこのサインで有効な契約となっていない点は重々認識していた。

この点、パ連盟が「どちらも有効」、「二重契約」と判断したことでややこしくなった、のは間違いない。


2.対面契約によらないサインは有効か?他球団の実態は?

今回のオリックスの契約ステップはこう。
1)基本合意(≠契約締結)で獲得を発表
2)FAXで統一契約書に仮サイン(コレを仮契約と称している)
 ※が、この点に関しても上記の通り、虚偽の説明の疑いがある。
3)メディカルチェック
 ※この段階で条件変更を申し入れ
4)キャンプに参加するため来日した際、統一契約書に正式に署名捺印

オリックス中村球団本部長曰く

 「認めれば野球界に秩序も節度もなくなる。ただでさえ今の球界は外国人天国。根幹を揺るがす由々しき事態だ。ソフトバンクには獲得の自重を呼びかける次第だ。」
 「仮契約は済んだし、こちらに独占交渉権があると思っていた。メディカルチェックを経て正式契約に至るのが通常の手法。確かに正式契約には至ってなかったけど、ここまで来たら暗黙のルールがある」

「メディカルチェックを経て正式契約に至るのが通常の手法」に異論はないが、その前に、先ずは、サインも何もない時点で獲得を発表し、FAXにサインさせて「仮契約」と称し「独占交渉権」を主張する、この「暗黙のルール」とやらは、本当に12球団共通のものか?

阪神:沼沢本部長

「ウチの場合は、担当者が渡米して統一契約書にサインさせてから正式発表します。日本でサインということもありません。最後の最後に、何があるかわかりませんからね。われわれの場合は仮契約書で半分阪神、統一契約書にサインして100%安心。電話やファクスでは危ない、という認識があります。仮契約の段階では発表しません。」

つまり、オリックスが主張する「暗黙のルール」は、少なくとも12球団に共通の見解ではない。

さらに、一般的にはコピーへのサインであっても契約は有効だが、野球協約では「対面契約」を義務づけている。

日本プロフェッショナル野球協約2007

第50条 (対面契約) 球団と選手が初めて選手契約を締結する場合、球団役員、またはスカウトとしてコミッショナー事務局に登録された球団職員と選手とが、対面して契約しなければならない。

ここでいう「初めて」とは契約の更新、つまりは前年所属選手の場合を想定しての文言だろうから、過去に所属していたとはいえ、前年他球団と契約していた選手なら、本来「対面契約」をせよということ。
これは野球協約の文言だ。この条項が明記されているにも関わらず、二重契約と判断したパ・リーグの判断自体、疑問だ。

この点に関しては、選手会事務局長も言及している。

プロ野球選手会:松原事務局長

 日本プロ野球選手会の松原事務局長は、楽天の久米島キャンプを訪問。パウエル問題について「同じ統一契約書に基づいて契約しているのに、(オリックスとのファクスのやりとりでは)定められている選手本人との対面契約も実際に行われていない。パウエル選手本人や代理人だけでなく、ルールを守らない球団も問題ではないか」と話した。3月のNPB(日本プロ野球組織)との交渉で、詳細な経緯説明を求める。

メディカルチェック終了後に条件変更を申し入れていることからも、まだ条件合意にすら達してない状態。
その状態にも関わらず、とにかく先ずは「獲得」発表し、「ビザ申請のためのサイン」で「仮契約」とみなして「独占交渉権」なんて勝手なルールまで作って他球団を牽制するのは「オレが手ぇ付けたから手ぇ出すなよ」といったジャイアン的行為のように思えるが。
これは単に競合したくないがためのアンフェアな行為ではないのか?

外国人との契約に際して他球団の契約プロセスの実態がどうなのか、ヒアリングをすればわかること。

この契約プロセスに問題があったことが、根源的な問題ではないのか。


3.交渉決裂がオリックスに伝わっていたか?

唯一、オリックスが明確に反論している点がここ。が、実は契約が成立していなければ、これは問題ではない。

パウエルの言。

-オリックスに交渉決裂を通告したのか
 1月20日前後に代理人を通じて意思表示をした。交渉を続けたくなかったし、違う方向性で物事を考えなければいけない、と思った。

それに対し、オリックスの宮田隆渉外グループ長の反論。

「そのような(交渉決裂の通告の)事実はない。メディカルチェックの診断書や画像を見て(最終契約を)判断しようとしていたが、突然パウエル側と連絡が取れなくなった。」

代理人の説明は、この反論を裏付けるかのように微妙。

 右ひざの状態を不安視するオリックスとの交渉がこう着状態に陥った「10日ほど前から」、ソフトバンクと交渉を開始。その理由を「(オリックスが)『契約合意できない』と言い続けサインしてくれない。自分たちを守るため、他球団との話し合いを進める必要があった」とした。ソフトバンクとの交渉がまとまった後、オリックス側には「24日か25日に『ソフトバンクと契約しました』と伝えた」という。

「(ソフトバンクとの交渉前に)断りを入れた」とは言っていない。明確にオリックスに断っていない可能性がありそうだが、これで二重契約とは言えない。何故なら、そもそも、契約した認識がないのだから。その事実だけをとって代理人を非難するのもおかしい。


こうして考えると、

・契約の効力が発生しない「ビザ申請の書類」としてサインさせていた可能性がある。
 (選手側に契約を交わした認識がない)
・そもそも、「対面契約」という協約上の要件を満たしていない。
 (それは、少なくとも12球団に共通の「暗黙のルール」ではない)
・オリックスと契約していない認識のパウエルが他球団と交渉の席に着くのは普通のこと。断りを入れてなくとも非はない。
・ソフトバンクとしても、未契約の、選手側もその認識である選手と交渉するのは当たり前。

ということになり、やっぱり、オリックスが「暗黙のルール」と主張する契約プロセス自体の問題が最も大きい、と考えざるを得ない。
パウエル側の一つ一つの説明に対して、総論として反論しても、断りの連絡がなかったこと以外、一つ一つの説明に対して反論していないため、その事実関係が曖昧なままだ。
さらには、書面だけを見て、ろくに調査も精査もせず「二重契約」と判断したパ・リーグ連盟のお粗末さ

なお、さとし@快投乱打さんが時系列で綺麗に整理されているので、そちらもご参照あれ。

ソフトバンクが間隙を突いて横やりを入れたとか、オリックスが「外国人天国」の被害者だとか、パウエルやその代理人にいいように弄ばれてるとか、そうした先入観を廃し、先ずは事実関係を突っ込んで調べ、よくよく精査し、実態を究明したうえでしっかりとした裁定を下すべきだ。

でなければ、罪のない者に、謂われのないペナルティを課している可能性もある。
それこそ不幸だ。

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投稿者 zetton05 : February 6, 2008 09:26 PM

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Comments

こういうトラブルの場合、“良識あるマスコミ”だったら、契約者の力関係からして保護される側はどちらなのか、説明責任はどちらにあるのかなんてことはわかってるはずですけどね。

強者が利権を守るための行為ばかりが支持されているような気がしてなりません。

投稿者 さとし@快投乱打 : February 7, 2008 12:09 AM

ドラゴンズの球団代表によれば、外国人選手との契約はどこの球団でもつぎのようにおこなっているらしいのである。
「他球団のことですし、何がどうなっているのか分からないのでコメントのしようがないです。外国人選手との契約は、どこの球団も普通にファクスでやりとりして、来日してから正式に契約していると思っていたので。ウッズの場合もそうです」
海老沢泰久さんのコラム(トーチュウ&中スポ5日付セブンアイ)

追加情報として
ここはグレーゾーンですねぇ。しかし、ルール上は対面契約であり、それをきちんと守ったのはソフトバンクの方ではあるんですよね。だから道義上の問題、と。

投稿者 DAI : February 7, 2008 02:09 AM

さとし@快投乱打 さん

何故か、ノリの時もそうでしたが選手が叩かれるんですよね。
ま、野球の場合、特に選手が稼いでいるイメージがあるのでしょうが、個人事業主ですからね。
しかも、契約で縛っているのは球団側で契約を結ぶ/結ばないのオプションは、球団側が契約しないという意思表示をした場合にしか選手にはない、というま、ある種選手に不利なもの(※それが悪いと言うことではない)です。

ま、今回のパウエルの件、パウエル側とオリックス側、どちらが真実を語っているのか、明確に示すものは出てこないのではないでしょうね。
でも、もう少し配慮をしたうえで、キッチリ調べてから判断する姿勢、そして熟慮は必要でしょう。
今回みたく二重契約なんて連盟が判断してしまったら、パウエルの立場ないですからね。仮にパウエル側にその意図がなくて、この状況に陥ってるなら、3ヶ月プレーできない、ってひどい処分ですからね。それこそきっちり調査してから慎重に判断すべきです。

投稿者 HiRO@zetton05 : February 7, 2008 03:38 PM

DAI

中日は、オリックスと同様の契約プロセス。
一方で、阪神は絶対そんなことはしない、と言っている。
つまり12球団共通のやり方ではなかった、ということだから、それだけを捉えて、ソフトバンクがルールの隙間を突いて「暗黙のルールを破った」というのは疑問。

ただ、最初のこの問題が発覚した際にも書いたように、オリックス側の決裂報道を受けてから発表するとか、発表に至るまでの配慮はもう少しあっても良かった、と思うのと、発覚した際の「売り言葉に買い言葉」的な鼻息の荒い発言が残念。あれで、道義上の問題となってしまった感あり。

ま、パウエルが話すオリックスの交渉経緯が真実なら、オリックスの行為は道義上の問題なんてもんじゃないけど、そこはまだハッキリしていないので、今後の展開を待ちましょ。(こんままハッキリしない可能性も高いけど…)

投稿者 HiRO@zetton05 : February 7, 2008 04:14 PM

しかし、就労ビザを申請するのはあくまで「雇用主」。そのサインに応じたということは、パウエル自身が雇用主(この場合はオリックス)の下で働くことに同意していたとも取れる。昨年まで日本球界で7年もプレーしていたパウエルにその認識がなかったとは考えづらく、今回の反論が二重契約問題にどう影響を与えるかは不透明だ。[2/2付スポーツニッポン]

という記事も付け加えといてください。
パウエルが日本語の統一契約書を一度も見た事が無いとは思えないので、
上記記事も含め虚偽の説明でサインしたという話はイマイチ信用出来ません。


それにしても何故かパウ鷹擁護もしくはオリ批判傾向の方々はこの辺をスルーしていますね。不思議です。

投稿者 かまぼん : February 7, 2008 09:06 PM

ソフトバンクファンでもオリックスファンでもありませんが、何だかすっきりしないことがあるので。
かまぼんさんも指摘していらっしゃることですが、パウエルは日本球界経験者なのに、「騙されて偽の書類にサインした」なんてことがありうるとはちょっと思えないのです……。
それに、1/20に交渉決裂したと彼は言っていますが、それなら1/22にFAX返信しているというのがおかしいです。しかも「オリックスでプレーするのを楽しみにしている」と添え書きしてあったというのでしょう?
契約書であろうがビザの書類であろうが、交渉が決裂した「後で」返送するということ自体がおかしいです。
やはりパウエルは(もしくはその代理人が)二股かけていたと見るのが自然なような気がするのですが……?

投稿者 青空百景 : February 9, 2008 01:45 PM

かまぼん さん

確かに。

ただ、今の段階では両者から確定的な情報が何も出ていないので、結局、どっち側からものを見るかで、どっちも怪しく見えてしまいますね。

例えば、外国人の場合、外国語による契約書メインで、統一契約書は付帯的にしか扱われていない、という話もありますので、そういうことが全く考えられない訳でもないのかもしれません。
が、ま、普通は書類にサインする場合、その内容を訳文を参照するなりなんなりで確認すべきで、もし、本当に内容をそうした説明のみでしか確認せずにサインをしたならパウエル&代理人サイドが軽率なのは確かです。

と思う一方で、ここでも、代理人がただ単に「手続き上、ここにサインを」といってしまえば、選手はサインしてしまう可能性もあるのでは?とも思います。

そうした意味で、現時点の何も立証されていない状況で、少なくとも「二重契約をした選手を追放」という議論をするのは拙速だと思ってます。グレーだけど、クロでもない。きちんと調査が為されているとは言えない現状では、下手をすれば、本当に本人にその意図がなかった選手本人を被害者にしてしまう可能性もある。
ペナルティが科せられて一番不利な弱い立場に立たされるのは選手本人。
チームにとっては替わりは幾らでもいますが、選手本人にとってプレーを制限されるのは致命的ですから、そこの判断は慎重であるべきだと思います。


と、オリックスは何故パウエルのビザを取得できていないのか?(パウエルはソフトバンク取得のビザで来日)という点は釈然としません。
オリックス側が実際にビザを取得できていない現実からすると、その統一契約書のサインだけではビザの取得には不十分だった?と疑うこともでき、少なくともオリックスがビザの取得手続きに不慣れなんてことはないはずですから、そんな状態で何故サインさせたのか、疑ってかかる事もできます。


つまり、どちらの立場で見ても、疑わしく見ようとすれば疑わしく見える状態。ここで自分が言っていることも、結局は推論にしか過ぎません。
どちらも、クロの可能性があるグレーな状態で、それをシロと立証できる材料だけの、その主張を証明する決定的な材料は出てきていない。今の状況は、双方が言いたいことを言っているだけ。


本来ならば、ここで、時系列的にそれぞれの主張を証明できるものを出し合ってリーグなりコミッショナーなりが裁定すべきだと思うのですが…

パ会長にその意志はないようで、このままズルズルと勧告通りになりそうな展開になりつつあります。
このままだと、誰もが釈然としない、最悪の結末を迎えてしまいます。それだけは避けて、早くスッキリと手打ちにして欲しいのですが…

投稿者 HiRO@zetton05 : February 12, 2008 04:56 PM

青空百景 さん

コメントありがとうございます。

> かまぼんさんも指摘していらっしゃることですが、パウエルは日本球界経験者なのに、「騙されて偽の書類にサインした」なんてことがありうるとはちょっと思えないのです……。

この点については、上のコメント参照ください。
基本、上のコメントに書いていますが、

> 1/20に交渉決裂したと彼は言っていますが、それなら1/22にFAX返信しているというのがおかしい

ここの日付に関して、代理人は1/22にパウエルのサイン済のFAXをオリックスから初めて見せられた、という表現をしているマスコミもあって、これも時系列的には曖昧な印象を持ってます。

だからこそ、時系列順にそれぞれのアクションを証明できる書類を提出させて、第三者が裁くべきだと思うんですけどね。
FAXには送信日時が残る筈だし、メールがあるなら、それも含めて。出来ないはずはないと思うのですが…

投稿者 HiRO@zetton05 : February 12, 2008 05:05 PM

オリはビザは取れていない様ですが在留証明は取ってますね。鷹サイドにも在留証明がある様ですが、異なる地域で二つ取得出来るものなのでしょうか?

あと、代理人が指示すればサインするかもって事に関しては、ならば代理人が悪になりますね。
その話で進むとした場合、選手は過程がどうあれ二つにサインをした罪があり、処分は必要でしょう。そして代理人には日本に関わる契約に今後タッチ出来ないくらいの処分が無ければ、選手の永久追放に変わる処分とはならないと思います。


この問題で一番疑問なのは、何故ホークスはこの様な事態が容易に想像出来るのにパウエルに手を出したか、ですね。
しかもマネーゲームはしたくない、と一度手を引いたのにオリのメディカルチェックでストップが掛かった選手に対してオリより高い金額を提示してまで。
これでパウエルが故障でもしたら笑いものどころじゃ済みませんよ?

誰が正しいとかよりも、この姿勢が一番の疑問です。

投稿者 かまぼん : February 14, 2008 12:16 AM

> 何故ホークスはこの様な事態が容易に想像出来るのにパウエルに手を出したか
> 誰が正しいとかよりも、この姿勢が一番の疑問です。

うーん、そこはいくつかの話が混ざっていると思うのですが…

根本、何のためにこの問題を論じるかということにもなりますが、端的に言えば、自分はHawksの姿勢を問題にすれば済むとは思いません。

単純に「補強」という観点から言うと、ひとりのHawksファンとして「パウエル不要、若手を使え」って間違いなく思います。
が、フロントの仕事として考えると若手に期待しつつ保険をかけておく、というのは決して間違ってはいない。
なので、自分はそこは廃して話をしているつもりです。

また、感情論的にいえば、当初「契約の空白」と表現したように、決して気持ちのいいものじゃない。自分も、前エントリーのコメント欄に書いたように、当初は、Hawksが権利を放棄すべきと考えていました。

が、「協約の穴」をついた、言わば「空白の一日」の再来、という議論で言えば、当初自分もそう表現したものの、少なくともそれとは全く違う次元の話。
協約の文面に書かれていなくとも、その精神に反するかどうかと考えると、江川問題は明らかに反している。
このパウエル問題の場合、オリックスのいう「暗黙のルール」が球界全体に存在してるわけではないのは、阪神の沼沢本部長やプロ野球選手会松原事務局長の発言からも明らか。協約に定められた通りに契約を行うという観点では、明らかに「従来の慣習通り」というオリックスが反しており、ソフトバンクは協約にのっとって、契約交渉の可否を判断し遂行したまで、という見方だってできます。

ま、ここは先にも書いたように、それをキッチリ証明出来ないと話にならないので、今後のコミッショナー裁定に至るまでの調査に任せるとして…

自分が「Hawksファン」という事実を離れて、と幾ら言っても、かまぼんさんには難しいのかも知れませんが…

これは、推論に過ぎません。が、ソフトバンクの薄汚いところまで想像したとして、ソフトバンクにすればパ会長が「二重契約」と判断したことが想定外であったろうと思います。
かまぼんさんの指摘するように、問題になることは想定していても「協約通りに手続きを行い、正当性のあるのは自分たちである」との認識があったのでは、と想像するのです。

2004年以来「球界は変わるべき」だといわれ、旧来の「球界の不文律」やら「慣習」に立ち向かう、その姿勢が問われていた。
そのなかで、今回、ソフトバンクは、その「慣習」ではなく協約通りにすればこうもできる、ということを示した(そういう計算があったかどうかはともかく)という意味で、「オリックスが正しい」という裁定もおかしいと思えるわけです。

先にも述べたように、1ファンとしてみた場合、ハッキリ言えばパウエルはいなくて構いません。
が、この問題はそういうことで収束させてはいけないと思うのです。

NPBの協約、制度、契約書、外国人契約の在り方そのものが問われています。

オリックスは業界の「暗黙のルール」を犯し後出しした者に権利を認め「悪しき前例」を作るべきではない、と主張し、ソフトバンクは「協約に則った契約を行ったのは自分である」と主張しています。
その傍らで、(今回のパウエル自身が被害者か加害者かわかりませんが)契約期限までに次の合意に達しない場合、自由契約選手になれるという日本人選手には羨ましい「外国人天国」の現実もある。

つまりは、NPBとして外国人選手を今後どのように扱っていくのか、そして、それを前提としたときに、協約上不備のある部分と実態との整合性をどう整理し、制度化していくのか。
ここまでの事態の推移を見ると、それこそが最も重要だと思うのです。

投稿者 HiRO@zetton05 : February 14, 2008 02:30 AM

言いたい事は分かります。
また、今後に関しては仰る通りだと思います。

別に「オリが正しい」とは言いません。ぬかりはあったのですから。
そしてパウエルが可愛そう、とも思いません。そういう代理人を使っているのですから。
それにアメリカに帰れば日本に比べればスズメの涙程度でもどこか契約はして貰えるでしょうから。


私は、契約が正しかろうと何だろうとこの状況で“パウエルに”手を出す姿勢を問うてます。
補強が必要なら他の選手だって複数リストアップはしてるはず。
それでも他球団がメディカルチェックで揉めている選手を何の疑問も抱かず獲りにいく。

契約だけをみたら正しいのは確かにホークスなのかもしれません。しかし、それはあくまで「契約だけ」の問題。
例え代理人に騙されようと確信犯であろうと、契約が難航する外国人の受け皿になった時点でホークスには罪があります。
これがオリと同程度の額だったり、下回る額ならば「パウエルを救った」とも言えるんでしょうけど、なにせ公表してる額で倍、ですからね。

契約さえ正当ならばそれで良いのか。ホークスには、それが問いたいですね。

投稿者 かまぼん : February 17, 2008 12:26 AM

        通りすがりのカープファンです。この問題、どう
       転ぼうとも我が愛するチームとは直接関係ないので
       中立的立場で感情論から自由に考えられるものと
       思います。ただ、このパウエルの契約の件に関心を
       持たないでいられないのは、その昔司法試験に
       チャレンジしてていまだに法律論が好きだからで
       すね。
        で、パリーグが早々に二重契約と認めたことに
       ご不満のようですが、「プロ野球協約」は、団体
       内部にのみ有効な要件でしてパウエルーオリックス
       間の契約の効力には影響を及ぼしません。そして
       民法上、非様式契約は「当事者間の同意」のみで
       有効に成立しますのでサインなんか契約成立には
       必要じゃないんです。そして今回パウエル側も
       いったんは「同意」したことは認めてますんで
       オリックスとの契約は成立してます。パリーグが
       二重契約と認めた際には顧問弁護士の意見として
       公表しましたけれど、法律家ならそういうはずです
       ね。サインの意味は契約成立を証明するための
       手段としてあるんで、このことは、MLBの場合でも
       共通であることは、中村ノリがメッツとの契約を
       破った件の際、MLB機構が抗議のため発表した
       声明にもあらわれてます。

投稿者 りんちゅー : February 17, 2008 09:27 AM

かまぼん さん

かまぼんさんの仰ることも判ります。
自分も「当初は」それを問題にしてましたから。

自分は、この問題に関して、いろいろ出てくる情報を見るにつけ「旧来の業界の慣習vs新興勢力」の闘いに見えてきているので。「業界の慣習」の名のもとに協約に即していないやり方を平気でやってきた「一部の」行為に一石を投じる意味はあったとのかも知れない。そして、そうした意味のある解決にして欲しい。そう感じています。

ただ、ね。
喧嘩を売る相手が違うんですよ、ソフトバンク。
パの結束を高め、放映権の一括管理やWebの一括管理など、パとして、NPBができていないことを、一つの方向を向いてやっていこうというこの時期に、しかもオリックスあたりを相手に喧嘩を売っとる場合じゃない。
喧嘩を売るなら、少なくともパを結束させて、さらには利害の一致するセ球団も巻き込んで、古くからの利権を貪り、改革を妨げる勢力、某球団と親会社、そして現機構と勝負して欲しいもの。

ま、今回の件、ある意味機構との勝負にもなっていますが、パ同士で利害が対立する行為は、今は避けるべき。でないとせっかくの萌芽が育たない。

自分はその意味で、ソフトバンクのやり方に危うさを感じてます。

投稿者 HiRO@zetton05 : February 18, 2008 11:52 PM

りんちゅー さん

コメントありがとうございます。
客観的な立場で見ることのできる、直接利害のない球団のファンの意見、大歓迎です♪

> パリーグが早々に二重契約と認めたことにご不満のようですが、「プロ野球協約」は、
> 団体内部にのみ有効な要件でしてパウエルーオリックス間の契約の効力には
> 影響を及ぼしません。

はい。理解しているつもりですし、普通に契約の有効性を論じるなら、どちらも有効だというのも判ります。
自分は法律を学んだわけではありませんが、仕事上、様々な契約には携わってますので、

> 民法上、非様式契約は「当事者間の同意」のみで有効

なことも、理解はしています。

その上で、「パ・リーグが二重契約と早々に裁定したこと」を問題視しています。

なぜなら、パ・リーグ連盟は、りんちゅーさんの指摘する「団体内部」ですから。

少なくともパ・リーグ連盟にせよ、プロ野球機構にせよ、「野球協約」という、その「内規」によって運営されている機関そのもの。第三者が一般論で二重契約と判定するのとは違います。

その内規たる「野球協約」で、「対面契約」とそのサイン済み統一契約書の提出、承認による選手登録をもって保有権が発生する、と定めている。

その内規によって成り立っている自分自身が、その内規に照らし合わせることもなく、あくまでも第三者と同じ一般の目線で「二重契約」と判断したこと、それをおかしいと言っているのです。

自分たちのための法による判断を避けている、無責任な態度にしか見えませんし、それによって混乱を助長したのは間違いないと思えるので。

投稿者 HiRO@zetton05 : February 19, 2008 12:11 AM

丁寧なご返答をいただき、ありがとうございます。
パリーグの態度に関しては
おっしゃるとおりと思います。
 そもそも彼らは裁判官ではないので、
事実関係が明らかでない前にそれを調べる
こともせず現時点で得られた情報のみをもとに
契約が有効と言うことは彼らの仕事ではないですね。
そしてオリックスとの契約が有効ならSBに軍配を
上げるのは筋が通らないですし。SBには法律的には
落ち度がないのに出場停止にする意味がわから
ないですし。

 この度新事実がパウエル側弁護士、田代祐誠氏から
提出されましたが、それによるとオリックス、パウエルに契約書を
FAXする際、4枚中の中2枚を抜いて送ったようです。
しかもその事実はオリックス側も認めたようです。(22日『日刊スポーツ』より)
確かにオリックスがこれを受けて主張したように、中抜きの送付自体は
契約の効力には影響ないはずですが、その後この契約が問題化した後
オリックス、パリーグやメディアには中抜き前の4枚とも証拠として
提出してるのでこれは非常に悪質な行為と思います。
バカだねえ。中抜きは正直に最初からそういえば
いいのに。こんなことしたらパウエル側弁護士が
名誉毀損で訴えるかもと言ってるように逆提訴で
大幅に減額されるから、そんなことをしなければ、パウエルを
獲得できなくても債務不履行で訴えて賠償を請求できたのに
こういう背信的行為をしてしまったらもうロクな賠償は
得られないよ。というかもう請求する気がもない?           


投稿者 りんちゅーりんちゅー : February 24, 2008 08:16 AM

りんちゅーりんちゅー さん

すいません。
もう随分レスが遅くなって結論の出た後ですが…

ま、オリックスの契約プロセスと主張はどうあがいても褒められたモンじゃないですね。一般的な契約として見ても。ホント悪質です。
それを最初は暗に認めていながら、パが2重契約と判断したことで、自分たちの正当性を主張し始めた。ちょっと醜いですね。
ソフトバンクも道義的に、って話があります。
が、冷静に考えて、FAの選手が複数の球団と交渉するのは当然です。それを球界の暗黙の了解で禁じていたなら、その「暗黙の了解」こそ問題、という気がします。

ま、そういうところ含めメスを入れて欲しい、と思ってましたが、やっぱり、というか、案の定、ロクでもないコミッショナーの裁定でお終いの模様です。絶望的です。

やっぱり現行のNPB組織を解体して各球団の利害関係の上に立つ組織が必要だと言うことを再確認しました。球界のこの自浄能力の無さには呆れて寂しい限りですが。

投稿者 HiRO@zetton05 : March 12, 2008 02:29 AM

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