« 星野さん、Pacific Leagueでも野球やっとるのご存知? | Main | 充実の2008シーズン »
2008年10月27日
原辰徳という選択肢
WBC監督を巡って迷走を続けていた日本球界。
取り敢えず原辰徳に一本化したらしい。
本当なら、監督を決める前に、先ず、このWBCに参加するうえでの日本野球にとっての意義をNPB全体で確認、共有し合ったうえで、WBCをどう位置付けるのか、そして何を目指すのか、どういうチーム構成にしていくのか順番に論じるべきやろうと思う。
その論じられるべきチーム構成に、もちろん監督&コーチも含まれる。
五輪と違って、WBCではメジャーリーガーが参加できる。週間ベースボールで石田氏が指摘していたようにチーム編成にもいろんな選択肢があり得るよね。
今の日本人メジャーリーガーの人数がいれば、極論すればメジャーリーガーを中心としたチーム編成も可能。その層の薄い部分を日本のトッププレーヤーで補うとかね。(これだとNPBのプレーヤーはちょっと肩身が狭いかもしれないが)
一方で、イチローと大塚の2人のメジャーリーガーを中核にチーム作りを行った第1回大会と同様、チームの核になるメジャーリーガー数名と、日本のトッププレーヤーという選択肢もある。
それに付随して、どういうタイプのチームを作るのか、それにも関わってくるのだが、チーム編成として、前者なら、監督は実務的にメジャーリーガーを上手くコマとして動かせる、与えられた戦力を上手にやりくりできる監督、例えばバレンタインなんかが適任だろうと思う。日本で言えば故仰木さんタイプ。メジャーリーガーも認める実績は必要やろうけど。
後者の場合が、実は難しくて、いろんなバックボーンの違う選手達を一つのチームとしてまとめていくために、監督に誰よりも強い情熱と皆を惹きつける求心力が要る。
そして、前者の場合も米国代表に比べれば、間違いなくスモール・ベースボールになるのだが、後者の場合には、余計にその色合いは濃くなる。スモール・べースボールをやろうと思ったら、それこそチームの人間が同じ方向を向く、チームの意思統一が重要になってくる。
星野はチームの一体感を醸成することができなかった。その意味じゃ後者もできなかったし、前者はそもそもの資質として無理。
現実はこうした議論がなされてないけど、今の流れだと、なんとなく後者のパターンになるのだろうな、と。
で、後者だとして、誰が適任か考えると、確証はないものの、実は原という選択肢は案外悪くない気がする。
一般的には、さほど評価されていないように思うし、解説時代を始め今のコメントを聞いても、その発言からは正直あまり光るものは感じない。が、原の第1次と第2次の監督5年間を振り返ると、ボッコボッコ大型補強をしまくるGiantsというチームにあって、若手とベテラン、生え抜きと補強した選手を実に上手くミックスして使いながら、チームを一つにまとめ上げている印象が、原にはある。
これは、その実、なかなか簡単なことではないし、WBCのチーム編成を考えると、その能力の高さこそが求められるもののような気がする。
そうした観点から、原は悪くない選択肢、という気がする。
ただ、ハナから現役監督以外だと星野以外名前が挙がらない、とか、現役監督も視野に入れた場合にノムさんや落合が選択肢に入ってこない選考自体には、やはり読売の匂いを感じるので、そこは猛烈に反発を覚えるけどね。
Trackbacks
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.zetton05.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/2602
Comments
>ただ、ハナから現役監督以外だと星野以外名前が挙がらない、とか、現役監督も視野に入れた場合にノムさんや落合が選択肢に入ってこない選考自体には、やはり読売の匂いを感じるので、そこは猛烈に反発を覚えるけどね。
同感です。
渡辺監督にその気が全くないとしても、ここまでもつれたのなら日本シリーズを制した監督にまず打診というのでよかったのでは。
ジャイアンツが日本一になればそれでよしだし、ライオンズが日本一になっても渡辺監督は固辞するわけだから結果は同じ。その手順を踏まないところにWBCの「読売お手盛り」感とか、「パ・リーグ軽視」感を見てとってしまうのは長年のパ・リーグファンの僻みでしょうかね。
そういう意味で、前回の王監督は(日本シリーズには出られなかったけれど)前年度89勝した監督で読売側も、パ・リーグファンも含めた野球ファンも納得できる人選だったのだなぁと改めて感じます。
私も原監督自身は評価できると思います。どんなに戦力が揃っていても、一旦13ゲーム差離されたところから逆転したのはたいしたもの。
ホークスの9月と比べると特に・・・ね。
チーム構成をどうするかは楽しみではあります。
前回優勝した2006年以降でも、松坂、岩村、黒田、福留あたりがメジャーに行っていますからね。
ただ、メジャーリーガーを計算に入れても、大砲は松井ぐらいで、スモールベースボールを指向しなければならないのは仰るとおりです。
それに徹するなら、打線に関して言えばかなり玄人好みの人選も可能(例えば守備に難のある(サードの守備率.939はかなり酷い)ライオンズの中村を外す等)ですが、そうするとまたいろいろなところから雑音も聞こえてきそうです。
まずは原監督のお手並み拝見と参りましょう。
投稿者 狛江の鷹 : 2008年10月27日 22:29
お久しぶりです。
私がこの一連の騒動?を見て感じるのは
「指導者の育成を怠った付けは大きい」ということですね。
川上・鶴岡・三原・西本・上田・古葉といった戦前生まれの監督たちに比較的長く指揮を取らせたのはともかく、その後ですよ。
昭和40年代デビューの選手(現在50代以上)がことごとく監督としては成功していないですよね。比較的いい成績なのが梨田・若松・東尾(年代的には落合)と言ったところでしょうか。そこから年代がぐんと離れて原・古田・伊東・秋山といったところまで若返ってしまうのです。
戦前生まれの監督たちが指揮を取っていたころ、球界の首脳達は「次代の指導者」を育成することを考えていたでしょうか?王や野村・長嶋と言った面々では不足することもあるだろうからその次を…、と考えなかったのでしょうか?結果論かもしれませんが、この世代間ギャップは大きいと思います。
コーチとしては昭和40年代デビュー組は人材豊富だと思いますが(山田が好例)、全体を見渡せる人材がいないというのが欠点です。それを補うためには、思惑はべつとして次世代の原という人選は悪くないと思います。私個人としては伊東がいいと思うのですが…。
今後、国際大会のたびに古田や原というところに指揮を執ってもらい、経験をつんでもらうということもこれからの戦略として必要でしょうね。
投稿者 大番頭 : 2008年10月27日 22:56
おひさしぶりです。
私も結局既定路線かよという気がしてなりません。
でも原監督の統率力はすばらしいと私も思います。補強で勝ったと非難がちらほらですが、それでも若手・ベテラン・助っ人とミックスしての優勝。選手一人一人への気配りを忘れない。一時期転落しかけた豊田やラミレスにまつわる逸話はいろいろ有名ですよね。
まあ劇場版采配が若干世間の印象を悪くしてますがね。
やはり野村や落合が全くなかったのは残念です。統率力という点に関しては彼らはマスコミに見せたがらないだけで原にひけは取ってないと思います。
采配に関しても互角以上。ノムさんに関しては世間の評価通り今のプロ野球で1番ではないでしょうか?
固辞したと報道されてますが、「ファンあってのプロ野球」「打診されたら受ける」と言っていたノムさんが断ったとはとても思えないんですよね。
王さんが悪いとは思いませんが、一連の騒動で王さんは読売にうまいこと利用されたなと思います。落合・野村は読売の宿敵だから何なの?私たち野球を愛する者には全く関係ない。プロ野球に政治を持ち込むなよと言いたいです。もし結果が出ずにあとから、「ノムにしとけばよかった」なんて出たらそれこそ原さんのキャリアを傷つけるとも知らずに…
来春、原さんが世界でその手腕を発揮してくれるよう期待したいです。
乱文失礼しました。
投稿者 モイン : 2008年10月28日 21:42
狛江の鷹 さん
コメントありがとうございます。
そして、ずーっとレスをせぬまま放置状態、誠に申し訳ありません。
> 前回の王監督は(日本シリーズには出られなかったけれど)前年度89勝した監督で読売側も、パ・リーグファンも含めた野球ファンも納得できる人選だったのだなぁと改めて感じます。
そうなんですよね。
その前回の王さんと比べると、全方位で誰もが納得できる人選が難しかった、という状況下でアジアラウンドの主催である読売の意向というものが表面化した形です。
第3回大会までには時間を掛けて選考過程も明確にしていくとともに、長期的視点に立った代表チーム作りの体制も整えて欲しいですね。
> チーム構成をどうするかは楽しみではあります。
> 打線に関して言えばかなり玄人好みの人選も可能(例えば守備に難のある(サードの守備率.939はかなり酷い)ライオンズの中村を外す等)ですが、
既に発表された34名から中村は外れてますね。既にエントリーWBC 1次候補選手選出でも触れているように、中継ぎ専門が欲しいなどの点もありますが、全体的にはそう悪くない人選だと思ってます。
まあ、この時期に急いで34名に絞り込む必要があったのか、もう少しリザーブ人員を確保しておいた方が良かったのではないか、との懸念もありますが、コーチ陣の人選も良いと思いますよ。
原辰徳、ここまではなかなかのもんだと思います。
投稿者 HiRO@zetton05 : 2009年01月03日 02:36
大番頭 さん
コメントありがとうございます。
そして、長らくの放置状態、誠に申し訳ありません。
> 「指導者の育成を怠った付けは大きい」ということですね。
それは言えます。
気付けば外国人監督に頼るような状況は哀しいものがあります。
「怠った」というより、日本球界にはまだ「指導者育成」の意識自体が芽生えてないですね、残念ながら。
場当たり的にONに頼ってきたことで、指導者育成だけでなく、サッカー人気による危機に際して長嶋を担ぎ出すことで、球界の構造を健全に変革するチャンスだったのに、それすら遅らせてしまいました。
本来、1軍監督は功あった選手の名誉職ではなく、やはり指導者としての下積みを積んだものが就くのが望ましい。その意味では、台湾での指導者経験をはじめ西武2軍でのコーチ・監督経験を積んだ西武渡辺久信の監督としての成功が、良い事例として球界に浸透すると良いのですが。
今季の大石監督の成功も然り。
と、いう意味での指導者育成も必要ですし、NPBとしてWBCの意義、その位置付けを明確にしたうえで、長期的戦略に基づいたチーム作りも必要ですね。
投稿者 HiRO@zetton05 : 2009年01月03日 02:38
モイン さん
コメントありがとうございます。
長らくの放置、誠に申し訳ありません。
> ノムさんに関しては世間の評価通り今のプロ野球で1番ではないでしょうか?
> 固辞したと報道されてますが、「ファンあってのプロ野球」「打診されたら受ける」と言っていたノムさんが断ったとはとても思えないんですよね。
その選考過程に不満はあります。
が、私自身はノムさんの野球理論を高く評価していますが、一方で、WBC監督には向かないのではないかと思ってます。
会議で断ったのは、本人もインタビューで語ってましたから嘘ではないでしょう。
が、結局「会議の終盤にオマケのように聞かれた」と本人が解釈して「やりたい」と、素直にそう言えぬあたりが問題かな、と。会議に出席している以上は、発言権を与えられているのですからご自分の言いたいことは言えばよい。だが、ノムさんにはそう言えぬちょっと斜に構えた真っ直ぐさに欠けるところがある。加えて、その愚痴っぽさ、説教臭さ、自分の価値観と異質なものに対する態度など、短期間でチームを掌握するには不向きな監督だと思ってます。
それに、落合さんも後ろ向き。事前の報道によれば打診レベルでは随分前にあったようですが。
基本的に、WBCに関しては選手もそうですが、意向を問われて「やりたい」と素直に言える、そんな人物でなければ上手くはいくまいと思うのです。
投稿者 HiRO@zetton05 : 2009年01月03日 02:38