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2009年01月07日
【鷹の課題2009】コンディショニング
課題の多い鷹。
ここ数年、同じことを言い続けているが、真っ先に手をつけるべきは、とにかく、チームとしてのコンディションニング体制の整備。
この怪我人の多さは尋常ではない。
2008年の怪我人をザッと挙げておく。
先ず、開幕出遅れ…
投手
右肩腱板手術の和巳、右肩痛の馬原、左肘じん帯手術の神内、それに水田
野手
左手首手術の小久保、大腿部を痛めた大村
既に、開幕時点で、精神的大支柱でもある大エースに、抑えのエース、重要な中継ぎ2人を欠き、野手でも同じく精神的支柱となる中軸打者と核弾頭を欠く。金銀飛車角抜きやん、これじゃ。
これ以外にも、本多も肩を痛めて出遅れ、開幕にはギリギリ間にあったもののシーズン序盤はかなり送球に難があった。(実は、根本的には送球難は解決されていない。)
さらに、途中離脱…
投手
左肘違和感の大隣
野手
左足疲労骨折の宗則、バント練習で左手小指を骨折した長谷川、腰痛の柴原、ゲーム中の怪我で、多村、田上、井手正太郎ら
なかでも、勝ち頭の大隣と打率.321を残していた川崎の離脱は大きかった。9月の大失速の一因であったことは間違いない。
ゲーム中の怪我は仕方ないにしても多すぎる。1年間、スタメンを守り続けたのは信彦と松田くらいか。
これだけ怪我人が出れば、誰がチームを率いても同じ。
医療体制に関しては、今季からベンチ裏に医師を待機させるなど一歩前進したが、問題は怪我した際の対応ではなく、怪我を未然に予防することだ。
本当に、この点は以前から再三再四指摘しているが…
主力選手の多くが専属トレーナーと契約している。各選手が、自分の経費でトレーナーを雇う、その意識の高さは良い。が、チームとしては、それに頼るとかえって危険な側面もある。
専属トレーナーが、必ずしもプロ野球選手のシーズンを通したコンディショニングに精通しているとは限らないし、個人契約のトレーナーがその選手のコンディションを把握していても、チームとしてチーム首脳陣が把握できなければ意味がない。そこのコミュニケーションが充分でなければ、各選手のコンディションを首脳陣が一元管理できない、という事態が生じかねない。それに伴い、万一の事態に誰が責任を持つのか、そこが不明確になる。
先ずは球団として、選手のコンディショニング体制を整え、各選手に選手毎のメニューを与え、チームとして選手1人1人のコンディションを把握することが優先。個人の専属トレーナーはあくまでも個々人の意識によってそれを補うもの。それも当然、チームのコンディショニング担当と話し合って補うべきものだ。
2005年春に信彦と城島が揃って開幕前に肩を傷めたことがあった。
素人ながらにその体格を見た際、明らかにウェイトトレーニング過多、それによるアウターマッスルとインナーマッスルのバランスを欠いた状態だと感じた。素人ながらに幾つかの書籍を読んで学べば歴然と判ること。こんなことも未然に防げないのかと思った。
2009年シーズンを迎えるにあたって、小久保が「体を大きくしたい。目標は90キロ。」と語っている。
現在87キロ、過去最高は昨季開幕前の89キロだという。報道では、それ以上詳しくは触れられておらず、具体的に何処をどう鍛えて身体を大きくしようというのかはわからないが、身体を大きくしようという発想そのものに危険を感じる。
もちろん、自身の肉体を鍛え飛距離を伸ばそうという貪欲さは買う。
だが、そもそも小久保はウェイトでボールの飛距離を出す選手か?
自分が思うに、小久保はアウターマッスルよりもインナーマッスルの中でも最も大きな大腰筋の力を使ったスイングでボールを飛ばす打者。大腰筋を鍛えても表面的にはそんなに身体は大きくならない。
アウターマッスルを鍛えすぎると、下半身の回転から生じた腰の捻れが、あたかも巻き取られ捻れたゴムのように自然と上半身を回転させるというバッティングのメカニズムを壊しかねない。さらにはスイングそのものがかえって遅くなる危険もある。アウターマッスルを鍛えすぎてスイングから柔らかさが消えた信彦の失敗が活かされていない。
加えて、37歳という年齢。ウェイトは加齢により柔軟性が失われていく関節への負荷を増大させる。
そんなことも全て理解しクリアにしたうえでの話であってほしい、と願う。だが、残念ながらそうではないことを、この数年の怪我人の多さが物語っている気がする。
個々の選手の意識や自覚が高いのは良いことだ。だが、その探求心と努力が間違った方向に向いていては意味がない。
重ねて言う。
とにかく、この怪我人の多さは尋常ではない。
何かが間違っている、そう考えるべきだと思う。
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Comments
お久しぶりです。
トレーニングに関する豊富な知識を背景にホークスの現状を論じていただいたことにまさに我が意を得たりという感じを持っております(もっとも私はあまり細かいことまでは分かりませんので助かります)。
清原あたりが代表的ですが、近年ウェイトトレーニングが自己目的化しているスポーツ選手が多いのが気がかりですね。
ウェイトトレーニングというのはあくまでもスポーツをする筋肉の「強化・補強」が目的であって、力をますため「だけ」にするものではないというのが私の経験から来る持論です。スポーツをする筋肉は野球なら野球を長年やることで、使うべき筋肉が鍛えられて出来上がるものだと思います。しかしそれでは腱を痛めたり、筋肉のバランスが崩れる可能性もあるので、その補強にウエイトトレーニングを利用するべきだと思うのです。
秋山監督や高橋慶彦さんがそうですが、彼らは野球が主、トレーニングは従であって、野球で使う筋肉は野球をすることによって出来上がっているからこそ長年活躍できたし、大きな怪我には見舞われなかったし、動きが衰えることもありませんでしたよね。主従をきちんとわきまえた鍛え方のバランスがいいからこそ出来たことだと思います。
また、ホークスの医療体制不備にも何度も警鐘を鳴らしていらっしゃいますが、2006年でしたか、ベテラントレーナー(丸尾さんでしたか)を解雇したことがありましたね。あれを境目に一気にけがが増えたような感じがします。当時これは何か起こるだろうと不安に思ったものでしたが、的中してしまいました…。
おっしゃるようにあくまでもチームトレーナーが主役だと思うのです。個人で外部の人に頼るのはいいが、それをチームが把握できないようでは何のためにチームに所属しているのかすら分からなくなってしまう…、結果怪我が起きてもチームでのバックアップは出来なくなってしまう。これでは何のためにチームの医療体制があるのか分からないですよね。
トレーナーや外部の人というのは「理論」に偏りすぎ、その理論を自分が携わった選手の強化によって証明しようとしているのではないか、意地悪な見方をすればそう見えます。選手自身がもっと自分の身体を知り、自分で管理するべきです。
単に「走れ走れ」だけではなくて、自分でスタミナをつける料理を作り、さらに日常生活から徹底的に左ひじをかばった金田氏や、アキレス腱を痛めてから夏でも靴下を履いて寝るようになった東尾氏…昔の選手の自己管理というのはスポーツ医学の「理論」が発達してなかったせいか、自分の体調をしっかり見きわめ、それに応じた生活を送っていたようです。
「理論」やトレーナーの診断ではなく、自分で自分の体を知ることがホークスだけではなくプロ野球選手たちに求められていることでしょうね。
投稿者 大番頭 : 2009年01月21日 00:42
大番頭さん、ご無沙汰です。
何のために鍛えるのか──
確かに鍛えることが目的化してしまい、そこがブレているケースはありそうです。
ま、信彦や今回の小久保など、明らかに身体を大きくパワーアップして「より遠くに打球を飛ばす」ことが目的なのはわかるのですが…
ちゃんと考えれば、「より打球を遠くに飛ばす」というのは本質的な目的ではなく、「本塁打を増やしたい」という本当の目的に向けた一手段ですよね。
「本塁打を増やす」ことを目的に考えるなら、如何にヘッドスピードを上げるか、そして、本塁打となる打球の角度を如何に生み出すか、そのボールに対するバットのコンタクトの仕方(回転も含め)を如何に身につけるか、といったあたりに集約されてくるでしょう。
で、その2点を実現するための手段として、同じ筋力でも身体の使い方をより極め、よりボールにパワーが伝わる打ち方を身につける(ミートポイントを手元に惹きつけて腕を極力伸ばさずに打つのはこれ)とか、スイングスピードを上げるために、腰のキレを良くする方法を考える、そのためにスタンスを工夫するとか、スイングの始動を担う内転筋を徹底的に鍛えるとか、さらにインナーマッスルである大腰筋を鍛えるとか、いろいろあって、同じ筋力アップのトレーニングでももっとやりようがあるはずなんですよね。
もちろん、そういうことも全部やって、そのうえで最終的に最後の押し込みの力を強くするために、ってならまだ良いのですが…
野球に必要なのは、しなやかで瞬発力のある筋肉。
漠然と飛距離アップを狙ってとにかく身体を大きくしようとすると、余分なアウターマッスルを付けすぎて、スイングスピードが落ち駄目になるケースが多い気がします。
球団内部でコンディショニングに関して実際にどうしているのか、外部の人間にはわかりませんが、「コンディショニング」という肩書きのついたコーチが3名います。
川村隆史 1軍コンディショニングコーチ、山川周一 2軍コンディショニングコーチ、そして今季から星野順治 2軍コンディショニングコーチ補佐。
川村1軍コンディショニングコーチについては、もう随分と長くHawksにいます。
が、ここ数年これだけ怪我人が続出する状況をみると、上手く機能しているのか疑問。というか、何かを変えて然るべき、だと思うのです。
それに、2軍のコンディショニング担当の山川コーチ、星野コーチ補佐に至っては元選手。もちろん、引退後に勉強をして、というのもあり得ますが、果たしてコンディショニングのプロなんでしょうか?(引退後にもの凄い勉強して本当にコンディショニングのプロならゴメンなさいですが)
丸尾チーフトレーナーが退団するとき、確か他にトレーナー2名も一緒に退団しましたね。この退団の理由までは報じられていないし、この人事の背景や球団の考えもわかりませんが、この数年のチームを見るに、現在に至るまでチームとしてのコンディショニングの体制は機能していないとみて良いのではないかと思います。
とにかく、先ずはチームとして、コンディショニング体制の見直しを考えて欲しいところです。できれば、Marinesの立花チーフコンディショニングコーチのようコンディショニングの専門家をスタッフに加えて欲しいですね。
そして、球団としての立場で、各選手のコンディションの把握と適切なコンディショニングとトレーニングプランの明示。
で、それだけではなくて、やっぱり選手1人1人も勉強が必要でしょう。トレーナーを雇ってその指示に従うにせよ、です。
本来、トレーナーの役割ってその選手の自己管理を手助けし、啓蒙することだと思うんですが、下手をすると選手が頼り切ってしまっていないか、そこにも危険を感じます。
だいいち、選手が自分の身体に必要なこと、野球のプレーにおける身体のメカニズム、そのために必要な筋肉であるとか、野球をプレーするコンディションを関わる要素(食事とかも含めて多岐にわたりますよね)のことをわかってなければ、その雇おうとしているそのトレーナーが何を何処まで理解し、どういった点に精通したトレーナーなのか、理解も判断もできないと思うんですよね。
投稿者 HiRO@zetton05 : 2009年01月22日 23:40