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2009年01月10日
セイバーメトリクス本格上陸なるか?
楽天と米大リーグのアスレチックスが提携関係を結ぶことで合意し、両球団が9日、発表した。契約期間は1年で、選手育成やデータ分析の情報交換、コンディショニング関係者の交流などが目的。楽天の島田オーナーは「アスレチックスは、大リーグの中でも独自の理論をベースに組織強化で大きな実績を残している球団。楽天の目指す方針に最も近く、お手本になる」としている。
アスレチックスのビーン・ゼネラルマネジャーは「両者にもたらされるものは間違いなく大きく、関係がより深まることを期待する」とコメントした。 (了)
(2009/01/09-11:19)
やっと、というか、遂に、というべきか。
旧態依然とした日本球界。
書籍「マネー・ボール」によって世の中の野球ファンの間に「セイバーメトリクス」の存在が認知されて久しいが、日本球界には今まで球団としてこれを積極的に採り入れようという動きはなかった。
詳しい方も多いので自分ごときが今さら説明するのもおこがましいが…
セイバーメトリクスとは、ビル・ジェームズという数字好きな野球オタク(?)が考案した、新たな評価指標ともいえるデータ解析手法。
野球というゲームには、アウトにならない限りは延々と攻撃を続けることができる、という特徴がある。
よって、そこを最重視し、攻撃では「アウトにならない」能力、守備では「アウトを獲る」能力を高く評価しようという考え方に立脚している。
打撃成績においては、「打率」よりも「アウトにならない」という意味で「出塁率」が評価指標として重要視され、また、統計的に実際に送ったケースでの得点確率はヒッティングした場合から上がらないとのことで、アウトを自ら与える「送りバント」は戦術としてあまり評価されない。
その新たな評価指標を駆使して他球団とは異なる視点でリーズナブルに選手を集め、MLB球団のなかでも資金力が乏しいにも関わらず、屈指の強豪チームであり続けたのが、ビリー・ビーンGM率いるアスレチックス。その模様を描いたのが、前述の「マネー・ボール」だ。2004年に日本で発売された当時はかなり話題にもなった。
いわば、貧乏球団がセイバーメトリクスを武器に、資金力豊富な金持ち球団に対抗しうるチーム作りを行ってきたわけだが、近年では資金力の豊富なレッドソックスさえもが、セイバーメトリクスの考案者ビル・ジェームズをアドバイザーとして招き入れチーム作りに採り入れている。
そのノウハウを、楽天イーグルスがチーム作りに採り入れようという、この戦略的な提携。
楽天イーグルスがセイバーメトリクス導入に何処まで本腰を入れるのか、注目に値する。
というのも、チーム作りにセイバーメトリクスを採り入れたとしても、集めた選手達を実際に運用する監督がそれを理解していなかったら、一貫したチーム強化にはなり得ない。
端的な例だが、高出塁率を評価して獲った選手なのにランナーのいる場面ではほぼ毎回送りバントを命ずる、など、セイバーメトリクス的視点での選手獲得の意図に矛盾する采配も有り得る。
セイバーメトリクスで選手を評価して集めたなら、そこに理解ある監督を選んでこそ、初めて一貫したチーム強化方針として機能する。
楽天イーグルスは、今オフ、野村監督との契約を1年更新し、この1年間での後継者養成を依頼したとも聞く。この監督人事をどうするのか。
個人的には、日本球界随一の頭脳、野村克也とセイバーメトリクスの出会い、なんてものにも興味が湧く。
アスレチックスとの契約は1年。
先ずは、この1年やってみて、ということかもしれないが、チーム作り、選手獲得方針の根幹をなすだけに、1年間チョロッと導入してみました程度では、その効果を検証するのも難しかろう。
楽天イーグルスのセイバーメトリクスへの取り組みが、単に「こういうものもある」程度のさわりだけで終わるのか、それとも本格的なチーム作りに進むのか、非常に興味深い。
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