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2009年02月04日
日本プロ野球崩壊の足音
日本テレビは2日、今季の地上波でのプロ野球巨人戦中継について、巨人主催ゲームを昨季より16試合少ない26試合放送すると発表した。ナイターは15試合で残る11試合はデーゲーム。昨季放送された42試合中、ナイターは33試合だったことから、今季は半減になる。今季の26試合についても終盤4試合は優勝争いなどの状況によって決定するとし、22試合となる可能性もある。延長放送も開幕戦の1試合だけという。
久保伸太郎社長(64)は多メディア、多チャンネル時代に「大勢の人に見てもらい、かつ収益の上でどう貢献してもらえるかを考えた。BSデジタルの本格的な普及で、(巨人戦は)BSを基軸に展開していく。地上波は好カードを中心に選択していく」と説明した。BSチューナーは4800万台、視聴世帯は2200万世帯を突破。BS日テレの放送は昨年の21試合から52試合と大幅に増加する。久保社長は「中長期として考えた、グループとしての高度の経営判断」とし、来季もBSデジタルの試合数が増加し、地上波を減少させる可能性を示した。
地上波の各局合計した巨人戦ナイター中継数は計133試合あった04年以降、減少傾向にあり、06年は106、07年は74、昨年は61と大幅に減った。視聴率も05年の10・2%を最後に3年連続1けたが続いており、テレビ各局にとって一時期のようなおいしいコンテンツではない。
さらに、経済不況も追い打ちをかけ、スポンサー獲得は厳しい。日本テレビ以外の民放各局も巨人戦ナイターの放送枠を減少させることはあっても増加はありえず、今季の地上波で放送される巨人戦ナイターは40試合を割る可能性が高そうだ。
[2009年2月3日7時4分 紙面から]
Giants戦の視聴率をもって「野球人気」を云々と語るマスコミの論調には何度も異論を唱えてきた。
全国ネットでGiants戦を放送し、野球ファンが皆それを観るという前提自体が時代遅れなのだ。
メディアが限られていた昔は、TV中継がGiants戦しかないから、という消極的理由でGiants戦を観ていた野球ファンも少なくないはずだ。きっと、ある年代より上のGiantsファンではない野球ファンなら、自分の贔屓チームの試合経過を知りたいがために、Giants戦にチャンネルを合わせていた記憶があるはずだ。結果、Giantsファン以外の野球ファンもがGiants戦の中継を観ていたわけだが、メディアとしてCSもインターネットも存在する今となっては、Giantsファン以外の、特にパのファンにとっては、Giants戦の中継を観る理由がない。
ましてや、パでは地域密着型にシフトしつつあり、かつては、全国中継の影響で特に積極的な選択をしない限り、たいていはGiantsファンとなっていた地方のファンが地元チームを応援するようになっている。Giantsファンそのものが減少していることは想像に難くない。
よって、Giants戦の視聴率は野球人気を反映したものではない、Giants戦視聴率≠プロ野球人気だと主張してきた。
が、今回のこの話には、野球界にとって、これまでのそうした下らない論調とは違う、実質的なダメージがある。
Giants戦中継そのものがなくなる、となれば、地域密着を進めるパの球団にも影響があるに違いない。
札幌、仙台、千葉や埼玉、大阪、福岡など、パのチームの試合放送状況をきちんと把握しているわけではないが、おそらく、たいてい地方の地元球団の試合中継は、キー局のGiants戦の放送枠を使って、その地方だけその地元チームの試合中継に振り替えて放送されているのではないか。
もし、そうだとすれば、Giants戦の放送枠がなくなると同時に、地方の地元チームの放送もなくなる可能性が出てくる。
例えば、福岡ではGiants戦を放送するよりもHawks戦を放送したほうが視聴率が獲れることがわかっていれば、スポンサーもつくだろうし積極的に振り替えもできただろう。
が、Giants戦がなくなった場合、地方局は、その時間に全国ネットで中継されているバラエティやドラマの枠を、Hawks戦に振り替える判断をしなければならない。そのバラエティやドラマよりも高い視聴率を獲得できる算段がつくかどうか、それをもってスポンサーを説得できるかどうか、そこが問題になってくる。
地上波による中継がなくなったとしても、自分は困らない。
本格的にファンになってしまえば、インターネットでチェックもするし、お金を払ってCS放送を観る。
が、新たなファン獲得という意味では、地上波放送の存在は非常に大きいはずだ。このままでは、新規ファン獲得のチャンスまで小さくなってしまう。
今までセの球団を潤してきたのは、1試合1億円ともいわれたGiants戦の放映権料。加えて、その全国ネット中継による露出効果は、ファンの獲得にも大きく貢献し続けてきたはずだ。
旧態依然とした日本プロ野球のビジネスモデルが、既に崩壊し始めている。
2004年の球界再編騒動から5年。
頭の固い球団オーナー達から、その危機感は伝わってこない──。
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Comments
地元局やスポンサーが地元球団の方が数字が取れると判断しても、キー局との契約の問題で差し替えができない場合も出てきそうですね。
ただ現状のような民放の番組品質だと、デジタル化をきっかけにそもそも「もうテレビ(地上波)は見ない」ということも起きそうではありますが・・・。
投稿者 鷹飛車 : 2009年02月05日 09:28
こんにちは。
その節はご心配していただきまして申し訳ありませんでした。
この件。ジャイアンツの中継が減るだけならなんともないのですが、仰るとおりの危惧は出てきますね。巨人戦の裏でHAWKS戦なども出来なくなるでしょうし、かといってスカパーへの移行が急に進むとは思えません。
私も、巨人戦の視聴率がイコール野球人気ではないことは何度も言ってきました。それだけ楽しむチャンネルが増えた事を気がついていないのでしょうかね。
いっそのこと、野球中継はスカパーにすべて移行して、加入者が増えて広告費でまかなえるようになって無料になればと思います。
投稿者 紫電改 : 2009年02月05日 10:08
鷹飛車 さん
> キー局との契約の問題で差し替えができない場合も
そうですね。随分と振り替えしにくくなりそうな気がします。
> ただ現状のような民放の番組品質だと、デジタル化をきっかけにそもそも「もうテレビ(地上波)は見ない」ということも起きそう
実際、既に自分はそうです。
もう地上波ホントに見ないです。心掛けてニュースを見るくらい。
でも、それで、今、自分はお金を出してCSで野球を能動的に観ているからいいんですけど、自分が子供の頃のように、何となく野球を観て興味を持つ、そんな環境がなくなるのは、長い目で見てやっぱり野球にとってマイナスです。
投稿者 HiRO@zetton05 : 2009年02月06日 00:19
紫電改 さん
大事なくて何よりです。
でも、しばらくは用心ですよ。
> 巨人戦の裏でHAWKS戦なども出来なくなるでしょう
せっかくパ・リーグが地域密着で盛り上がるなか、この放送枠の問題が影を差さなければよいのですが…
> いっそのこと、野球中継はスカパーにすべて移行して、加入者が増えて広告費でまかなえるようになって無料になればと思います。
無料のチャネルをもっと有料チャネルに誘導できるものにするとか、もしくは、そうした広告モデルを用いて無料である程度観せて有料チャネルへの誘導を図る、って方策もありかもしれません。ゲーム開始から終了まで全部は観られないにしても、何らかの形で無料で観せる、そんな手段は考えていかんといかんでしょうね。
投稿者 HiRO@zetton05 : 2009年02月06日 00:27
巨人中心主義のプロ野球が崩壊したという事だ! 今までがおかしかったんだ!
投稿者 周平 : 2009年06月26日 21:11